フィラピー使用の実際と注意事項

By Firapy Club • 22 Nov, 2018

フィラピーのご紹介

フィラピーとは、血管疾患のために設計された特殊波長の赤外線医療機器である。波長3μmより長いの不可視光線が放射する。その光波は、波長は比較的長い、エネルギーは比較的弱い。

生物物理学の分野で、人間と生物の生体組織に存在する電磁振動の波長は2-35μmの間で、タンパク質構造もこの区間のエネルギーを吸収できることがよく知られている。フィラピーの小さなエネルギーが人体を照射すると、人体組織に一致する電磁振動と共振すると、エネルギーが体内に伝導し、細胞の生理機能を維持する事に補助し、血行をよくする‧組織の活性化‧微小血管の循環の改善‧神経免疫システムの調節‧組織再生、修復などの機能を持ち、治療の効果に達した。

フィラピーの非温熱効果

人間は恒温動物なので、体温を維持するために、熱伝導能力は金属のようによいではない。そのため、普通の温熱療法により発生した熱エネルギーは、局部に積もるだけで、他の部位に伝導できない。熱エネルギーが重なり積もると、血管や皮膚に高温ダメージに与える。

フィラピーは発射した光線は市販の温熱療法機器と違う。使用時のエネルギーが強くないが、有効に体内に順次伝える。いくら照射時間が長くても、体表温度は40℃ほどを維持し、過熱により発生した高温ダメージを避ける。

フィラピーで照射した後、体表温度は少し上がるが、普通の温熱療法と違う。2012年に台北医学大学腎臓科の研究チームが科学雑誌のPLoS oneでフィラピーの基礎研究を発表し、フィラピーは熱と完全に違う。例えば、血管内皮細胞が刺激を受けて不正増殖になる場合、フィラピーは増殖抑制が効果的である。しかし単に細胞をフィラピーの温度まで加熱すれば、増殖抑制がない。さらにフィラピー照射は細胞の遺伝子発見を調節でき、細胞が外部の刺激を受ける時正常の生理機能が維持できる。しかし同じ温度の温熱療法はその調節機能をスタートできない。

フィラピーは熱により効果を得るではない、通称非温熱効果である。炎症を抑える‧血管内皮増殖のコントロール‧虚血部位の酸化ストレスの軽減‧血管内皮細胞老化を緩める‧微小血管の形成能力の活性化(血管新生)‧損傷した組織の修復を促進するなどの効果がある。消炎‧創傷治癒‧筋肉組織と末梢への供血の改善‧血管疾患‧虚血の治療‧切断、血管狭窄、血栓の予防に使える。その故、血管治療、シャント治療、創傷治癒、組織修復の促進といった用途に対し、温熱療法はフィラピーに取って代わることができない。




図1 透析シャント狭窄に対するフィラピーの照射イメージ


バスキュラーアクセストラブルに対するフィラピーの注意点


図2 透析シャント狭窄を認めるAVG に対するフィラピーの照射方法


報告されている臨床研究より、フィラピーは対象に対して正面から照射しており、側面からの照射は好ましくないと思われます(図3)。また、服の上からフィラピーを照射しても効果がありません(図4)。フィラピーの使用注意点として、20 cm 以下の距離でフィラピーを照射をした場合、低温火傷や透析穿刺部位からの出血などが挙げられています。このため、フィラピーと対象の距離を20 cm 以上にすることが望ましく、シャント肢の皮膚の観察および透析穿刺部位の止血確認を十分に行う必要があります。概ね、わが国では維持血液透析中にフィラピーを使用すると思われますが、フィラピーは血管拡張を促すため、透析時の血圧低下を惹起する可能性があります。私たちの経験からも透析終了1 時間前にはフィラピーの使用は、終了した方がよいと思われます。


図3 フィラピーの不適切な照射方法①


図4 フィラピーの不適切な照射方法②



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